“口腔外科”聞きなれない言葉だと思います。読んで字のごとく、口腔(口のなか)の外科処置を行う診療科で、所属は医科か歯科かといえば、歯科に属します。平成9年に厚生省より、正式に標榜科(内科、産科などのように診療科として看板をだすことができる)として認められました。
歯科で扱う病気の大部分は虫歯と歯槽膿漏ですが、これら以外にも口の中の病気があります。顎の骨が折れることもありますし、腫瘍ができることもあります。また、生まれつき唇がわれている子もいます。こういった虫歯や歯槽膿漏以外の口腔の病気を専門としてみるのが、口腔外科です。といったわけで、抜歯(歯を抜くこと)から始まり、口腔癌や唇顎口蓋裂の手術などの高度な知識と技術を必要とするものまで、きわめて、多岐にわたる疾患の診断と治療を担当します。口腔外科を標榜する開業歯科としては、一般の歯科診療をする傍らで、簡単な小手術を行ったり、一般歯科の範疇を越える炎症や外傷の処置、重篤な口腔内の疾患の早期発見、これらの疾患に対して、専門病院の紹介をしたりしています。